モバイルルーターというのは、携帯電話・スマートフォンで利用されている3GやLTEなどのモバイル回線(携帯電話回線)・無線LANのネットワークを中継することができる小型の機器のことを言います。3Gなどのモバイル回線と無線LANの両方の通信機能を持っているため、例えば、無線LANにのみ対応している端末を3G回線に接続することも可能となっています。
なお、このモバイルルーターは、モバイル無線LANルーターとも呼ばれています。無線LANルーターというのは、無線LANアクセスポイントの機能が内蔵されている機器のことです。無線LANによって、端末間を接続することができる電波中継機であり、有線LANとの接続機能を有しているものが多いようですね。
ちなみに無線LANは、それぞれの端末間で直接通信を行うアドホックモードと、アクセスポイントを中継して通信を行うインフラストラクチャモードがあり、アドホックモードは同時に2台以上の端末と通信することができないという制約がありますが、インフラストラクチャモードはある程度の数までであれば、複数台の端末と通信することが可能です。そう考えると、後者のインフラストラクチャモードを利用した方が状況に合わせて快適に通信することができますよね。
そして、この無線LANアクセスポイントは、大きく、ブリッジタイプとルータータイプの2つに分けることができます。ブリッジタイプは、データ転送の中継を行うための機器であり、役割としては有線LANのハブ(スター型のLANで使用される集線装置のこと)に近いかと思います。ルータータイプは、ルーティング機能(TCP/IPネットワークで、目的のホストまでパケットを送信する際に最適な経路を選択して送信すること)・NAT機能(2つのTCP/IPネットワークの境界にあるルーター・ゲートウェイが、双方のIPアドレスを自動的に変換してデータ転送を行うこと)などを持つ機器であり、異なったネットワークの仲介役となります。